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天地が共にほめたたえる(2014.12.28)

宣教題 「天地が共にほめたたえる」    宣教 鎌野直人協力牧師
聖 書 詩編148編、ルカ2章20節

教会暦によると、クリスマスを祝う季節はクリスマスから公現節(1月6日)である。年越しでクリスマスを祝う方法のひとつに主を賛美することがある。事実、ルカによる降誕の記事は、天の賛美(2:13-14)からはじまり、地での羊飼いたちの賛美(2:20)で終わっている。これは決して偶然ではない。

1. 天地のあらゆるものが賛美する
詩編148編においては、まず、神の領域である天の被造物が主を賛美するように招かれている(2~4節)。続いて、人が住む領域である地に置かれている被造物が賛美へと招かれている(7~12節)。最後に招かれているのが人である(11~12節)。だから、この世界で賛美しているのは人だけではない。天地の被造物がすべて主を賛美している。そして、それに声を合わせないでいるのが、実は人である。
天地の被造物が賛美するのは、主がことばをもってすべてを創造し、秩序が崩れることなく堅く支え、そこを正しく治めているからであり(5~6節)、被造物が他でもなく主によって治められることを喜んで受け入れているからである(13節)。つまり、賛美するとは、単に「主は素晴らしい」と歌うことではない。イスラエルの神である創造者を主として受け入れ、それによって自分のいのちを再構成することである。この方以上に大切な存在はないと信じて、生かされつつ、生きていくことである。

2. 共に賛美することを可能とする方
天地の被造物が主を共に賛美することを乱しているのは人である。人がこの賛美に加わることができるように、主はイスラエルを選ばれた(14節)。そして、これを実現したのは、イエスである。だからこそ、天と地が、イエスの誕生の場面で共に賛美をし、詩編148編が現実となり始めたのだ。天地を結びつけ(エフェソ1章10節)、人にいのちをあたえ、共に賛美ができるようにしてくださった方への信頼から、本当の意味での賛美、いのちの再構成は始まる。
人を含めた天地が共に賛美できるようにされた方は、分断されているあらゆるもの(ユダヤ人と異邦人、夫婦、親子、奴隷と主人)が共に賛美できるように願っておられる。イエスを信頼する私たちには、イエスのわざをこの地上で行う使命が与えられている。家族の年を終えるに当たって、この一年の自らの歩みをふり返りつつ、ビジョンと勇気をいただこうではないか。